読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

『浮世の巫女』 -東方同人誌感想

東方同人感想

今回の東方同人誌感想は、サークル「La Mort Rouge」様発刊の『浮世の巫女』になります。

上巻がC87(2014)、中巻がC88(2015)、下巻がC89(2015)に発刊されており、総ページ数は1900ページ以上になる長編小説です。

原作ではある一つのイベント(一作品)における「博麗霊夢」をストーリーの中から断片的な情報(物語)として知ることしかできません。ゲームとして出している以上それ自体は仕方がないのですが、二次創作としてそれらを自身の解釈や創作を交えながら再構築し、一つの物語を描くというのは、発想こそ割と多くの人が思いつくかもしれませんが、完成まで持っていける人はごく僅かだと思います。そういった意味でなかなか出ないタイプの小説だと思いますし、物語が旧作以前から紺珠伝以降までオリジナル要素を繋ぎ程度に、時に大胆に織り交ぜながら一つに仕上がっている様は圧巻です。読み終わってから全体を振り返ると尚更そう思います。

個人的に好きだった所は、霊夢が博麗の巫女を辞めた後の余生を描いた場面(紫視点で描かれたものも含む)です。読んでると時間がすごくゆったりと流れるように感じ、博麗の巫女として過ごしてきた波乱万丈な人生があっという間に過ぎ去ってしまった事を強調するかの様な、心地良さと寂しさを同時に覚えるあの感覚がとても良かったです。

読ませていただきありがとうございました。